出雲大社を訪れる際、祀られている神様のことを知っておくと参拝がもっと楽しく有意義になる“わかりやすい神話シリーズ”第四弾です。
神話シリーズ第一弾 伊勢神宮参拝前に知っておきたい神話(古事記にでてくる神様はここにいた!)
神話シリーズ第二弾 出雲大社 参拝前に知っておきたい神話(スサノオ物語)
神話シリーズ第三弾 出雲大社 参拝前に知っておきたい神話(オオクニヌシ物語)
を先にお読みいただくと、こちらの物語がより面白く理解できます。
よろしければご確認ください。
この物語は、国の発展、繁栄を大成させた出雲大社の御祭神、大国主大神さまが自分の国を争うことなく話し合いだけで譲っちゃった!?お話です。
この国は誰のもの??
高天原にて・・(神様が住まう天界みたいな所)
アマテラスはオオクニヌシが地上に作った豊葦原の瑞穂の国を見て言いました。
私(の子)が治めるのがスジじゃないのかしら。
そうして、オオクニヌシが長い年月をかけて地上に作った、黄金に輝く立派な国を手に入れようと動き始めます。
アマテラスの長男は、我先にと地上に降りたとうとしましたが
と、びびって引き返してしまいました。
んじゃ、次男!行ってきて!
~アマテラスの次男が向かってから、三年が経過し・・~
ところで、お前何しにきたんだっけ?
アマテラスの次男はなんと!
オオクニヌシと話しているうちにオオクニヌシの人柄に魅かれてしまい、国を奪うどころかすっかりなついてしまっていたのでした。
3年も経って何やってるかと思ったら次男もダメ!??んじゃ次っ
アマテラスから次々と派遣された神々。
しかし残念ながら、オオクニヌシの国を治めることにことごとく失敗!
ここで登場するのがタケミカヅチという神様です。
この国ちょうだい合戦!
いざ!馳せ参じる!!
待っていろオオクニヌシ〜!!
雷が音を立てて鳴り響く中
タケミカヅチは出雲の稲佐の浜へやってきました。
今すぐ譲ってもらおうか。
簡単に国を渡したくはないオオクニヌシ
自分の息子たちをタケミカヅチに立ち向かわせます。
意外にあっさり・・
弟のタケミナカタは粘った
しかし・・
と、剣をふりかざします。
さらにタケミカヅチは力でも負けることはありません。
追い詰められたタケミナカタは
と、自分の負けを認めたのでした。
完全にアマテラスが差し向けたタケミカヅチが優勢でした。
譲り渡そう 我が国を!
タケミカヅチはオオクニヌシに言いました。
2人とも国をアマテラスさまに捧げるとのことだが・・
お前はどうなんだ?
オオクニヌシは考えました。
ただし、私にもアマテラスが住んでいる様な光り輝く神殿を造って欲しい。
こうして、オオクニヌシは
アマテラスに自分が造った国を、血を流す様な戦いをすることなく譲り渡すことに決めたのでした。
戦争なくして国をあげてしまう!歴史上類を見ないオオクニヌシの国譲りの物語。
このあと、アマテラスの孫神であるニニギがこの地を治めることになるのでした。
国譲りの話し合いが行われたのはここ!
オオクニヌシが話し合いにて、国を譲ることを決意した場所が出雲に残っています。
国を造った大国主命と高天原から派遣されてきた武甕槌神は、この岩陰で話し合いをされました。
大国主命は「和を尊し」とする心を持ち、争いを起こさずして話し合いにて国を天照大御神にお譲りになりました。
平和の象徴とも言える、オオクニヌシ。
その大らかな人柄(神柄?)があったからこそ紡がれている、平和な現代に感謝致します!
↓国譲りの話し合いをする神々の様子
では、私が必ずやあの地を治めて見せましょう!