日本ではクリスマスというと、サンタクロースがプレゼントをくれる日、ご馳走を用意してパーティーをする日というイベント要素が強いため、「そういうもんだ」と思い込んでいる方も少なくないと思いますが・・
キリスト教圏にとっては宗教的な意味合いの行事なはず。サンタクロースは一体どう結びついているものなのでしょうか。
確かに、サンタさんって宗教っぽくないと思っていたけど、実は関係があるのかな?調べてみることにします!
クリスマスとサンタクロースの関係とは?
まずは、クリスマスの意味からみていきましょう。
(詳しくはこちらの記事で書いています。クリスマスの意味と由来)
クリスマスとは、1年の中で一番昼間が短いこの日(冬至)を境に、太陽の光が強くなていくことに対して『キリストの復活』を意味づけしてお祝いしようとしたことや、作物の実りを祈ろうということからスタートしていたようですね。
サンタクロースは、ここになんの関係が??
クリスマスとサンタクロース、直接的に関係はありません。
じゃあ、サンタクロースはどこから現れてクリスマスと結びついたの?
サンタクロースにはモデルとなった人物がいた
サンタクロースには実在するモデルとなった人物がいました。
その人の名は『聖ニコラウス』
聖職者であった聖ニコラウスがサンタクロースと言われる様になった伝説がこちらです。
サンタクロースのモデル ニコラウスのプレゼント大作戦
昔々あるところに、男の子が生まれニコラウスと名づけられました。
ニコラウスの家庭はとても裕福。
なんの不自由もなく、彼はすくすく成長しました。
ある日のこと、ニコラウスは近所に貧しい一家がいることに気付きます。
貧しい一家には3人の娘がおり、長女は結婚をしたい男性がいましたが資金がなく
それどころか、娘たちが身売りをしなければならないほどまでその一家は生活が苦しくなってしまっていました。
ニコラウスは、そのことを知り考えました。
そして、貧しい一家を助けたい一心で真夜中に煙突から金貨を投げ入れることにしたのです。
誰にも気づかれない様に、ナイショでこっそりと。
金貨は暖炉のそばに干してあった靴下の中に入りました。
その金貨のおかげで、まずしい一家の娘は救われ、長女は無事にお嫁に行くことができました。
ニコラウスは、次女や三女に対しても同じことを繰り返し、貧しい一家を救ったのです。
貧しい一家の夫妻は、金貨をなげこんでくれている青年ニコラウスに気づいた時感謝してもしきれないほどの想いを伝えましたが
ニコラウスは、「このことを決して誰にも言わない様に」と言い立ち去るのでした。
聖ニコラウスという人物
ニコラウスは東ローマ帝国の聖職者、司教となり
聖マリアがサンタマリアと呼ばれるのと同じように、聖ニコラウスはサンタニコラウスと呼ばれるようになりました。
サンタさんが煙突からやってきたり、プレゼントを靴下に入れるってことも、ここからなんだ!
ニコラウスは日頃から困っている人、貧しい人を助けたり、自分の持ち物を与えるような優しい人だったのです。
ニコラウスの没後、12月6日の彼の命日は、オランダで聖ニコラウスの祭日として祝う習慣があります。
クリスマスとサンタクロースの結びつき まとめ
世界は広く、色々な信仰や文化、歴史や伝統があります。
そして、それぞれが信仰に従ってお祭りを行ったり、お祝いや祈りを捧げたりしてきました。
日本でイメージされているサンタクロースは、アメリカからの影響が強く赤い服、白いひげ、ちょっと太めのおじいさんと定着していますが、それぞれの地域や信仰によって実は差があるのです。
サンタクロースは悪い子の靴下には炭を入れる国がある
お仕置きをするサンタクロースがいる国がある
青い服を着たサンタクロースがいる国がある、などなど。
クリスマス自体が、様々な異文化が重なり合ってそれぞれの信仰に馴染む様に進化して世界中に広がってきたのと同じように、サンタクロースの伝説もまた、クリスマスと混ざりあって世界に広がり受け入れられていきました。
決定的な決まりがあって、クリスマスとサンタクロースが結びついたというわけではないというのが、実際のところのようです。
都合のいい様に形を変えてはいるものの、クリスマスやサンタクロースがこれだけ世界的に広がったのは、それぞれの信仰と強く結びついたニコラウスの逸話があってこそ!と思いました。
素敵な行いをしていたら世界をかえる日がくるかもしれないですね!